Free【トップインタビュー】特別養護老人ホーム見心園・坂本憲子園長/相手の喜びは自分の喜び
地元企業の人材確保や地元就職の促進に向けてデーリー東北新聞社が企画する「リクルートラウンジ」。経営トップのインタビューを順次紹介する。
―経営理念は。
基本理念は「喜んでもらう喜び」。利用者を第一に考え、相手に喜んでいただくことを自分の喜びにする、ということを大切にしている。
加えて本年度は「マンネリを脱し、新たなことに挑戦する」という基本方針を掲げている。その一環で、抱え上げない介護「ノーリフティングケア」の研修も始めた。全職員が体の使い方などの意識改革を図り、腰痛の防止、負担の軽減を目指している。
―求める人材は。
基本理念に通じるが、人の役に立ちたいという気持ちがある人。技術や知識は研修などを通して後から身に付けられるが、利用者に喜んでもらいたいとの気持ちがなければ習得も難しいと思う。
―働き方は。
子どもが小学2年生までは短時間勤務ができる。子どもが急に熱を出した場合なども休みやすい。職員の約7割が女性で、子育てをしている人も多いが、全職員にとって働きやすい職場だと思う。
―介護職を取り巻く現状について。
コミュニケーションが大切な職種だが、新型コロナウイルスの影響で利用者と家族との関係が希薄になっている。オンラインを活用したり、窓越しに面会したり、直接会えなくても顔が見えるよう工夫している。
担い手不足も深刻。幅広い世代に関心を深めてもらおうと、高校や専門学校で出前講座を行っている。講座で興味を持った人が施設の見学に来てくれることもあり、就職につながっている。今後も介護職全体の広報につながる取り組みを継続したい。