青森県の三村申吾知事は２３日、新型コロナウイルスの新規感染者数が高止まり状態で推移していることから「症状が軽い人は、外来受診目的で救急車を要請することは控えてほしい」などと県民に協力を呼び掛けた。

　県内では、夏祭りやお盆期間の人流増を背景に、毎日２千人近くの感染者が発生。地域によってはコロナ以外の医療提供体制に深刻な影響が出ている。

　今回協力を求めたのは５項目で、うち三つは医療提供体制を確保することが目的。軽症者の救急要請自粛のほか、▽コロナの自宅療養者は症状があっても意識清明で飲食可能な場合は受診を控える▽事業者は従業員らに陰性証明を要求しない―ことを求めた。

　また、保健所の負担を軽減するため、（１）重症化リスクが低い人はコロナの症状が出たら「県臨時Ｗｅｂキット検査センター」を利用する（２）陽性者への連絡までに２、３日程度かかる点を理解し、保健所への不要な連絡を控える―の２点も要請した。

　同日、県庁で開かれた危機対策本部会議で三村知事は、処置の緊急性が高い心筋梗塞や脳卒中とみられる症状が現れた場合は「迷わずに救急車を呼んでほしい」と強調。また、学校の夏休み期間終了に触れ、「体調が悪い時は登校や外出を控えて」と改めて注意喚起した。

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