Free水揚げ22頭、想定下回る 八戸港拠点の商業捕鯨終了

八戸港に水揚げされたミンククジラ。八戸港を拠点とした今季の商業捕鯨での水揚げは22頭にとどまった=4月29日、八戸市
八戸港に水揚げされたミンククジラ。八戸港を拠点とした今季の商業捕鯨での水揚げは22頭にとどまった=4月29日、八戸市

八戸港を拠点に行われていた商業捕鯨が30日までに終了した。捕鯨業者によると、約1カ月間の操業で八戸港に4頭、大畑港(むつ市)に18頭のミンククジラを水揚げした。捕獲頭数は想定を下回り、低調に終わった。

 今季は、青森県外の捕鯨会社や漁協の小型捕鯨船4隻が共同で操業した。4月21日に1頭目を大畑港で水揚げ。その後は、津軽海峡を中心に操業した。

 捕まえた鯨は八戸市内で解体され、ほとんどが八戸魚市場で販売された。期間中は、地元小売店などでも連日鯨肉が出回った。

 昨季は6月下旬までの約2カ月操業し、計45頭を水揚げしている。今季も状況次第で八戸港を拠点とした操業の期間を延ばす考えがあったが、頭数が芳しくなかったことから、船団は網走港(北海道)へ拠点を移すこととした。

 今季の操業について、外房捕鯨鮎川事業所(本社・千葉県)の大壁孝之所長は「思ったよりも捕獲できなかった。鯨体も昨年より小さめだった」と説明。

 捕獲頭数が伸び悩んだ要因については海水温が高くならかった点を挙げ「昨年の同じ時期よりも2、3度低い。その分、鯨の回遊も遅れたのだろう」と推測した。

 船団は、6月5日ごろから網走沖で操業する。漁模様によっては再び八戸港へ戻る可能性もあるという。

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