Free【あの日の紙面】1972(昭和47)年6月18日
沖縄返還などを成し遂げ、7年7カ月の長期政権を築いた佐藤栄作首相が退陣を表明した。自民党の次期総裁選には、いずれも後に首相となる福田赳夫、田中角栄、大平正芳、三木武夫各氏が立候補を表明。激戦が始まったことを伝えている。
佐藤首相は、退陣記者会見で「新聞にはサービスしない。テレビを通じて国民に直接話したい」と新聞を批判。新聞記者は退席し、テレビカメラだけを前に話す異例の会見となった。
佐藤氏は退任後、非核三原則の制定などが評価され、日本人として初めてノーベル平和賞を受賞した。