Free「風化進んでいる」5割超 復興実感は初の6割超え/岩手県民意識調査

復興に関する県民意識調査
復興に関する県民意識調査

岩手県が24日までに公表した、東日本大震災からの復興に関する県民意識調査で、風化が「進んでいる」「やや進んでいる」と感じている割合が5割超に上った。復旧・復興が「進んでいる」「やや進んでいる」と感じると答えた割合は2012年の調査開始以降で初めて6割を超えた。震災発生から11年が経過し、多くの県民が復旧・復興と同時に、記憶の風化も実感している状況が浮き彫りとなった。

 調査は年1回実施。今年1、2月に、県内居住の18歳以上の5千人を無作為に選んでアンケートを郵送し、3191人(63・8%)から回答を得た。風化の実感については、今回初めて調査項目に加えた。

 風化が進んでいる、やや進んでいると答えたのは51・6%。久慈、洋野、野田の3市町村を含む沿岸部では50・5%、内陸部では51・8%だった。

 回答の背景では「新聞やテレビ、インターネットなどでの震災の取り扱い」(37・3%)、「自分自身の意識の変化」(33・3%)、「行政による支援や予算の減少」(21・4%)の割合が高かった。

 復旧・復興が進んでいる、やや進んでいると回答したのは県全体で61・1%(前年比6・4ポイント増)。沿岸部では67・7%(4・1ポイント増)だったほか、沿岸北部では73・7%(11・8ポイント増)と7割を超えた。

 県復興推進課の澤田彰弘総括課長は「多くの人が犠牲となった震災を忘れないだけでなく、教訓を生かして同じような災害に備えることにつなげたい」としている。

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