Free商業捕鯨、初日に水揚げ 大畑港に1頭
八戸港を拠点とする商業捕鯨が21日に始まり、今季初めてミンククジラ1頭を大畑港に水揚げした。鯨肉は23日にも八戸市魚市場に上場される見通しだ。
今季の商業捕鯨は4月上旬に宮城県沖などで始まったが、捕獲できない状況が続き、好漁場を求めて県外の捕鯨会社や漁協の小型捕鯨船4隻が20日に八戸港へ入った。
初日の21日は、午前4時半に4隻が連なって八戸港を出発した。捕獲した漁場は尻屋崎の北約36キロの太平洋。体長は5・3メートル、重さ1・5トンの雌で、午後2時50分に鮎川捕鯨(宮城県石巻市)の「第3大勝丸」(19トン)が仕留めた。
阿部孝喜船長兼砲手(51)は「(今季1頭目に)とりあえずほっとした」と安堵(あんど)したが、難航している現状も踏まえ、「姿があまり見えないので、気は抜けない」と語った。
クジラは同日夜、大畑港から陸送で八戸市内の処理場へ運ばれた。処理場では関係者が鯨体にお神酒を捧げ、生命への感謝や安全な操業、豊漁を祈った。日本小型捕鯨協会の貝良文会長は「海水温が上がればクジラの動きも活発になる。発見率も上がるだろう」と期待感を示した。
鯨肉は23日にも上場される予定。全国に流通するほか、地元小売店などにも一部並ぶとみられる。
八戸港を拠点とした昨季の商業捕鯨では、大畑港で35頭、八戸港で10頭を水揚げしている。
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