Free【デジタル限定】五戸・桜沼でこいのぼり180本すいすい【再編集版】

桜沼周辺の桜が満開となる中、空を泳ぐこいのぼり
桜沼周辺の桜が満開となる中、空を泳ぐこいのぼり

五戸町上市川の桜沼で、恒例となったこいのぼりの掲揚が始まった。子どもの健やかな成長を願いながら掲げられたこいのぼり180本が春風にそよぎ、道行く人を楽しませている。5月11日まで。

 「桜沼を守る会(通称・桜沼守)」(中里智会長)の主催。長さ約200メートルのワイヤに取り付けられた色とりどりのこいのぼりが大空を泳ぐ光景は、五戸の春の風物詩となっている。

 こいのぼりは多くが寄贈された物で、今年は17本増えた。昨年5月に開かれた「桜沼のちいさなおまつり」で、子どもたちが作った手作りのこいのぼりも27本掲げられている。

 掲揚初日の20日は、高所作業車に乗った関係者が、ワイヤにこいのぼりをくくり付ける作業を行った。時折小雨が降るあいにくの天候だったが、周辺の桜が満開となったこともあり、家族連れや近隣住民が続々と訪れた。作業終了後は、スマートフォンで撮影するなど、思い思いに楽しんでいた。

 掲揚が始まったのは1998年。地域の子どもの健やかな成長を願う婦人会の呼びかけがきっかけだったという。桜沼守は、当初中心となっていた「桜沼公園をすすめる会」(のち「桜沼公園保全会」、2017年に解散)の取り組みを受け継ぎ、19年から掲揚を続けている。桜沼守相談役の中里政廣さんは「五戸の春は桜沼から始まるという思いで取り組んでいる。多くの人に満喫してほしい」と語った。

 今年の「桜沼のちいさなおまつり」は5月5日に開かれる。こいのぼりを作るワークショップやカヤック体験などが楽しめる。

 【桜沼】昔からあるため池の通称。正式名称は桜沢沼。戦前から公園化を目指す動きがあり、1970年代以降は住民団体「桜沼を守る会」や「桜沼公園をすすめる会」が植樹などを行い、五戸町に働きかけた。2003~09年度、県営地域用水環境整備事業として、国の補助を受けながら公園整備を実施。公園全体の面積は9万1660平方メートル、ため池は4万9045平方メートル。町役場川内支所が管理している。

 
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