Free養殖トラウトサーモン初水揚げ 久慈港、脂乗り良く4キロ超大物も
久慈市漁協の養殖サーモン「久慈育ち琥珀(こはく)サーモン」で、今季から導入したトラウトサーモン(トラウト)が7日、久慈港に初水揚げされた。従来のギンザケ(ギン)を上回る脂の乗りが特徴で、刺し身やすし種用商材向けとして、先月11日に初水揚げされたギンより3割ほど高い1キロ1300円台で取引された。
同漁協は久慈湾で整備が進む湾口防波堤によって生まれた静穏海域でサーモン養殖を手がける。事業化3年目ながら、水揚げ不振が続くイカや秋サケに代わる同港の主力魚種になっている。
今季はいけす8基のうち6基でギン、2基でトラウトを養殖。夏ごろまでに、昨年実績より17トン多い計780トンを水揚げする計画だ。
初水揚げされたトラウトは約2・5トン。1匹平均の重さは2・8キロで、中には4キロ超の大物もいた。岸壁では漁業者らがサイズ別に仕分けした。
馬内悟自営養殖課長は「買い手側の要望を踏まえてトラウトを導入した。成育は順調で、想定以上に、他産地よりもいい価格で取引され、安心している」と話している。
4年目の来季はいけすを10基に増強する計画で、今季の販売状況を踏まえて魚種の割合を決める方針。