Free賃上げ1万4700円以上要求 連合青森24年春闘 額、増加率とも過去最高
2024年春闘へ向け、連合青森は16日、青森市で第1回闘争委員会を開き、前年より1500円高い月額1万4700円以上(増加率6・0%以上)の賃上げを要求する方針を決定した。賃上げが物価や労務費の上昇分に追いついていないことを背景に要求額、増加率ともに過去最高となった。塩谷進会長は取材に対し、「適切な価格転嫁に向けた機運を高めるのが今春闘の鍵。適正配分を促し、継続的な賃上げに向けた環境づくりをしていきたい」と強調した。
県経営者協会によると、23春闘の平均妥結額は月額6598円(前年比2519円増)、平均賃上げ率は2・59%(0・95ポイント増)で、四半世紀ぶりの高水準となった。一方、コスト上昇分の5割以上を価格転嫁できた企業は3割にとどまっており、収益力向上による賃上げの好循環化を生み出せていないのが現状だ。
賃金を底上げするベースアップ(ベア)の要求は11年連続。地域間の格差是正に向け、全国組織の連合が賃上げ5%以上としたのに対し、連合青森はさらに1%上乗せした。
要求額の内訳は、定期昇給制度が確立していない場合、定期昇給相当分として4900円(増加率2・0%程度)、ベア分7350円(3・0%程度)、格差是正分2450円以上(1・0%以上)。定期昇給制度がある場合は賃金カーブを維持した上で、ベア分7350円と格差是正分2450円以上の計9800円程度の上積みを求める。
18歳高卒初任給は連合青森の賃金実態調査に基づき、24年3月卒初任給見込み男女平均17万400円の水準到達を目標に掲げる。企業内全ての労働者を対象にした最低賃金は、時給1200円以上を目指す。
連合青森は30日に県経営者協会に労使交渉を申し入れる。3月2日には総決起集会を行い、同12日に同協会との労使交渉懇談会に臨む。