Free海底熟成、2回目は赤ワイン 陸奥湾に525本 サンマモルワイナリー
むつ市川内町のサンマモルワイナリー(北村良久社長)は4日、市内産ブドウ100%の赤ワイン525本を陸奥湾に沈める海底熟成に取り組んだ。昨年12月から今年7月に手がけた白ワインに続き2回目。来年6月ごろに引き揚げ、同社の「下北ワインオーナー制度」の出資者に提供する。
海底熟成は適度な波の揺れなどで陸上の保管より熟成が早く、まろやかな味わいに仕上がるという。今回の製品は、2021年に収穫されたピノ・ノワールを醸造した辛口の「下北ワイン Triton Red(トリトン レッド)2021」(仮名称)。
海底熟成には同市の川内町漁協が協力。陸奥湾の川内沖約1・2キロの海域で、漁協職員が15本入りケースを次々と沈めた。水深約21メートルの海底では、漁協のダイバーが砂地にケースを並べたという。瓶の注ぎ口はコルクが水圧に負けないよう、ろうで固められている。
同社製造部の寺沢文也次長は「21年産のピノ・ノワールは天候に恵まれ、過去最高と言われる品質」と説明。その上で「色が濃く渋みも強い“ボディー感”のあるワイン。味わいを通常より早く深めることができると思う」と話した。
海底から引き揚げた後はさらに半年ほど寝かせ、飲み頃に仕上げるという。同社はオーナー制度出資者への提供のほか、一般販売についても検討している。