Freeオカムラ食品工業(青森)が上場 スタンダード、好調デビュー
サーモンの養殖や水産物の加工販売などを手がける青森市のオカムラ食品工業(岡村恒一社長兼CEO)は27日、東京証券取引所の中堅企業向け市場「スタンダード」に株式を上場した。金融機関以外の青森県内の企業が東証に新規上場するのは、2007年のユニバース以来16年ぶり。初値は1株2564円、終値はストップ高の3065円で、公開価格(1680円)を大幅に上回った。
サーモンは海外を中心に需要が拡大しており、養殖から加工、販売事業までを手掛ける同社の将来性への期待感などから買いが集まったとみられ、好調なデビューとなった。
東京・日本橋兜町で行われた上場セレモニーでは、同取引所の細村武弘執行役員が岡村社長に上場通知書を贈呈。岡村社長らが「上場の鐘」を鳴らしたほか、「祝上場」の文字が流れる電光掲示板の下で記念撮影に臨み、会社のさらなる発展を願った。
この日の取引終了後に会見した岡村社長は「上場は一つのきっかけ。これから成長していくことが重要だ」と強調。「期待値を裏切らない経営を行い、計画以上の実績を達成したい。青森県経済の底上げや、苦しい状況にある水産業の皆さんに勇気を与えることにもつながれば」と述べた。
オカムラ食品工業は株式発行に際し、既に約16億円の資金を調達。サーモンの中間養殖場の建設などに充てる方針だ。終値に基づく時価総額は約238億円。