Freeリンゴ輸出8年連続100億円超/国産21年産
財務省が25日発表した貿易統計によると、2021年産の国産リンゴの輸出金額が21年9月から22年1月の累計で110億743万円(前年同期比4%増)となり、8年連続で100億円を超えた。輸出量は累計234万8335トン(11%減)。世界的なコンテナ不足を踏まえ、前倒しで輸出を進めて台湾の春節(旧暦の正月)需要を取り込んだことが奏功した。
青森県国際経済課によると、輸出される国産リンゴの9割が県産とされる。1月単月で見ると、金額16億6065万円(前年同月比58%減)、輸出量3446トン(65%減)。贈答用の需要が高まる春節が22年は2月1日と前年より11日早く、12月に輸出のピークを迎えたため、1月は金額、数量共に大幅に減った。
主要な国・地域別で見ると、台湾9億9089万円(68%減)、2050トン(74%減)。香港5億7772万円(14%減)、1208トン(20%減)。台湾に比べて香港は需要が春節に集中していないため、一定の輸出があった。
県は21年度、台湾でテレビCMを展開したほか、店舗内の売り場を園地に見立てた販促活動を実施。中生種のトキなどから晩生種のふじへの品種リレーも切れ目なく進み、春節より前の販売も好調だったという。
県によると、21年産は小玉傾向で国内産地の在庫量が少ない。同課の齋藤直樹課長は、目安とする輸出量3万トンの達成について「例年通り推移すれば3万トン前後にはなるが、不確かな部分もある」と述べた。