Free種差小景観かるた、英語版で世界に発信
八戸市立種差小(宍戸義彦校長)の児童が身の回りの環境や生活文化をテーマに作製した「種差景観かるた」の英語版が、世界に発信されることとなった。かるたを使った授業がコンテストの学校部門で日本代表に選ばれ、世界大会に応募するためで、児童は「世界の人に私たちの作ったかるたと種差を知ってもらえたらうれしい」と喜んでいる。
コンテストは、建築やまちづくりに関する子ども向け教育で優れた取り組みを表彰する「JIAゴールデンキューブ賞」(日本建築家協会主催)。「身近な景観を地域の宝物として捉え、親しみやすいかるたに表現した」と評価され、学校部門の頂点に輝いた。
13日は同校で、5、6年生の4人が英語版に初挑戦した。通常は読み札の最初の文字が絵札に書かれているが、英語版は最初の単語に関わらず、キーワードを頼りに絵札を取り合う。「津波にも 耐えた松の木 今ベンチ」の絵札には「Even after enduring a tsunami(津波に耐えた後も)」と書かれている。
一番多くの札を取った6年の二部雛衣さん(12)は「ちょっと難しかったけれど楽しかった。海外の人にも楽しんでもらえると思う」と笑顔を見せた。
今後は書類選考があり、通過すれば、7月にブラジル・リオデジャネイロで開かれる国際建築家協会の世界大会に出品される。
かるたの制作にも携わった元八戸工業大教授の月舘敏栄・雪国文化研究所代表は「指導した立場として受賞をうれしく思う。まずは書類審査通過に向け努力し、伝統文化を教育に生かす方法として紹介したい」と意気込む。