FreeGI指定、岩手の清酒の魅力発信 盛岡でスタートアップイベント

岩手の酒の魅力を発信した座談会=18日、盛岡市
岩手の酒の魅力を発信した座談会=18日、盛岡市

国税庁が地理的表示(GI)保護制度に基づき「岩手」を清酒の産地に指定したことを受け、仙台国税局は18日、盛岡市でGI岩手スタートアップイベントを開いた。岩手県内の酒蔵の代表者や南部杜氏(とうじ)による座談会などを通じ、岩手の酒の魅力を発信した。

 県酒造組合(松岡俊太郎会長)の創立70周年記念式典に合わせて実施。酒類の卸売り・小売業者ら約160人が参加した。

 同組合副会長の久慈浩介・南部美人(二戸市)社長が座長を務めた座談会では、登壇者6人が南部杜氏の歴史と技術、今後の岩手清酒などをテーマに意見発表。直町昊悦・日本杜氏組合連合会相談役は「時代に合った酒を醸し、消費者に喜ばれる酒を届けることこそが、杜氏の仕事」と胸を張った。赤武酒造(盛岡市)の古舘龍之介専務は「『おいしい』『また飲みたい』と思える酒を全力で造ることが僕らの役割だ」と強調した。

 久慈社長は「GIは輸出時だけでなく、外国から来る人に対しても信頼の証になる。GI岩手を盛り上げ、酒により岩手の価値を高めたい」と意欲を語った。

 参加者は、日本酒ソムリエで東京・西麻布の日本酒酒場「EUREKA!(ユリーカ)」オーナーの千葉麻里絵さん=同県出身=が提案した、地元の日本酒と洋食とのペアリング(組み合わせ)を楽しみつつ、意見に耳を傾けた。

 終了後、同組合創立70周年記念祝賀会が開かれた。

 
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