Free劇団やませ公演「炎と水と」 田村義三郎の奮闘描く

「炎と水と」の一場面
「炎と水と」の一場面

八戸市の劇団やませ(大舘登美子代表)は14、15の両日、市公民館で本公演「炎と水と」(佐々木功作・演出)を上演した。火災から地域を守るため1948年、日本初とされる水槽付きポンプ車を考案した田村義三郎さん(02~82年)の情熱を芝居で表現した。

 同劇団は地元にちなんだ人物を題材に毎年公演を行っており、「炎と水と」の上演は2012年以来、10年ぶり。

 八戸鉄工所創業者で発明家としても全国に名をはせ、十一日町消防団員を務めた田村さん。1924年に八戸大火を経験し、消火設備の開発や消火活動戦術の発案などに注力した。

 出演者は、水槽付きポンプ車の実現に向けて奮闘する田村さんやその家族、鉄工所の仲間を熱演。時には歌やコミカルな演出で笑いを誘い、観客を魅了した。

 10年前の公演も観劇したという八戸市の60代女性は「方言やほんわかした雰囲気がやませらしかった。役者の表現も前回と違いがあって面白かった」と話した。

 
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